佐野周二と親友のバイオリン艶歌師の吟月(三井弘次)が話をしながら歩く隅田川河畔。
そこに車で通りかかった津島恵子が降りて話をするが、佐野、三井の二人から拒絶される。
彼らの住む横丁の住民を立ち退かせ、そこに新病院を建設する計画があるからだ。
上の「吾妻橋」の一つ手前(隅田川の上流)の「言問橋」の上流から「言問橋」に向かって歩いている。
「言問橋」の少し手前からの対岸(台東区浅草)方向。
この辺の風景は当時の雰囲気が残っている。
右側に映っている「桜橋」は1985年に完成した、隅田川唯一の歩行者専門の橋。
「言問橋」。写真奥が「吾妻橋」方向。
画面写真(左)の右後方には現在はビルで見えない浅草松屋デパートの建物が映っている。
本作で佐野の相手役となる、津島恵子と飲み屋の若女将・菊江役の角梨枝子の二人は本当に綺麗で色っぽい。
1926年生まれの津島恵子は撮影当時25歳〜26歳。1928年の角梨枝子は23歳〜24歳である。
この年齢で何と大人の女の色気があるのかと驚かされる!
角梨枝子は成瀬映画『山の音』に出演しているが、津島恵子は成瀬映画に出演していない。
ちょい役でもいいから成瀬映画の津島恵子も観てみたかった。残念。